
毎年2月に行われるNBAオールスターゲームは、各チームのスター選手が集結する豪華絢爛な試合です。
オールスターに選出される選手たちは、スター選手ばかり。むしろオールスターに選出されるようになるとスター選手の仲間入りという感じでしょうか。
また本来は敵チームの選手同士が息の合ったプレーを見せたり、豪快なダンクが見られたりと普段では見られないプレーの連続で世界中から注目される試合です。
近年ではその選出方法なども少し変わってきたので、今回はNBAオールスターの選出方法についてご紹介したいと思います。
そもそもオールスターゲームって何?どんな試合?

NBAで毎年2月に開催されるエキシビションゲームです。
勝敗は一応ありますがあまり重要視していません。
またイースタン・カンファレンスとウェスタン・カンファレンスからそれぞれファン投票により選出されたスター選手とヘッドコーチの推薦で選ばれた選手でゲームは行います。
試合は通常のNBAルールで行われるが、アリウープや華麗なパスなど派手なプレーの応酬で、ゲーム終了後にオールスター最優秀選手(MVP)が選出されます。
ハーフタイムには有名アーティストによるショーが行われ、2017年にはグラミー賞を10部門で受賞したジョン・レジェンドがパフォーマンスしています。
またオールスターゲームが行われるのは日曜日ですが、その前々日金曜日には「ライジング・スターズ・チャレンジ」、土曜日には「スラムダンクコンテスト、スリーポイントコンテスト、スキルチャレンジ」などが行われています。
このオールスターゲームは、ボストン・ガーデンで1951年3月2日に第1回大会が行われて以来、毎年(1999年はロックアウトのため中止)開催されていて、試合の内容としても互いに全力プレーではなく、あくまで見せるプレーに重きを置いているのでディフェンスなども本気ではやっていません。
なので近年では両チームの合わせた総得点数が300~350点前後になっており、普通の試合では考えられない得点数です。
選手の選出方法は?チーム分けはどう決めているのか?
ファン投票は世界中から誰でもが投票ができ、「それぞれのカンファレンスからスターターのガード2名、フロントコートプレーヤー3名の5名ずつが選出」します。
その後、ヘッドコーチ推薦で「リザーブのガード2名、フロントコートプレーヤー2名、ワイルドカード2名の計7名」が選出されます。
投票はファン、現役NBA選手、メディアによって行われ、ファン投票が全体の50%、現役NBA選手の票が25%、メディアの票が25%で集計されます。
2017年までは東西カンファレンスの対戦形式で開催されてきましたが、2018年からは各カンファレンスの最多得票を集めた選手がチームキャプテンとなり、選出されたスターターと控え選手をドラフトで指名してチームを構成する。
キャプテンは、1巡目で自分たちを除く8名のスターターから、2巡目で14名のリザーブから、カンファレンス不問で選手をドラフト指名していきます。
他のスポーツではあまりないチーム分けの仕方で、キャプテンによって全然違うチームの対戦になるので毎年見ても飽きずに見れると思います。
また両チームキャプテンによるドラフトもテレビ中継されているようです。毎年1月末にテレビ中継されるようなので気になる方はチェックしてみてください。
HCは各カンファレンスで最高勝率を残しているヘッドコーチがカンファレンスヘッドコーチを務めます。
ただし2シーズン続けては務めてはいけないルールになっているので、その場合は次に成績のよいヘッドコーチが務めるようになります。
1980年代にパット・ライリーがHCを務める事が続いた為に設けられたので“ライリールール”と呼ばれています。
ファン投票の方法は?
「NBAアプリ、NBA.com、Google、Google Assistant」の各ツールを利用して1日1票を入れる事ができます。
また「2-for-1 Days」に設定された日は1日に2票を入れる事ができるので応援している選手がいる方は投票を忘れないようにしてください。(毎年5日程度)
投票は「 イースタン/ウェスタン・カンファレンス」から各ガード2選手、フロントコート3選手の合計10選手を選択します。
またNBA全選手に投票可能なので無名選手や日本人選手にも投票する事ができます。
投票数は、中間発表もあり誰が上位にいるのかなど様子を確認しながら投票する事ができます。
投票期間は12月中旬~2月上旬までとなっています。また投票開催期間外はサイトが閉鎖されていますので、期間が始まった際に実施してみてください。
2020年オールスターゲームは「コービー追悼ゲーム」

2020年1月26日にヘリコプターの墜落事故によりコービーブライアントと次女ジアナが亡くなりました。
コービーはNBA史上で5本の指に入るほど「実力、人気」がある選手だった事もあり、あまりにも急な訃報に世界中が悲しみに包まれました。
コービー死去、約3週間後にNBAオールスターゲームが開催されるという事もあり、2020年オールスターは「コービー追悼ゲーム」となりました。
コービーが現役時代に付けていた24番をヤニス・アデトクンボ率いるチーム・ヤニスが着用。
レイカーズのレブロン・ジェームズが率いるチーム・レブロンは、同じく事故の犠牲になったコービーの次女ジアンナがバスケットボールチームで着用していた2番を付けて試合が行われました。
またルールも一部変更され、いつもとは違う形で試合が行われました。
ルール変更点
- 1〜3Qまでは各Q毎に得点をリセットし、各Q毎に勝敗を決める。
- 第4Qは時間無制限で第3Qまでにリードしているチームの総得点+24点到達を目指す。
- 各Q及び試合全体の勝利チームには寄付金+寄付先を選ぶ権利が与えられる。
※寄付金 = 各Q勝利:10万ドル、試合勝利:20万ドル
2020年オールスターゲーム試合結果

試合結果
スコア | 勝者 | |
---|---|---|
1Q | 53-41 | レブロン |
2Q | 30-51 | ヤニス |
3Q | 41-41 | - |
4Q | 33-22 | - |
全体 | 157-155 | レブロン |
第3Q終了時点でチーム・ヤニスの合計得点が両チーム最多の「133得点」であり、そこに「24」点を加えた「157」得点を先に取ったチームの勝ち。
時間は無制限の中、チーム・ヤニスは24得点、チーム・レブロンは33得点が勝利に必要です。
普段のオールスターには無い緊張感、迫力があり、両チームとも本気のぶつかり合いが見えた試合展開となりました。
最終的には、試合終盤にアンソニー・デイビスがフリースロー2本とも沈め、それが決勝点となり157-155でチーム・レブロンが制しました。
また今回よりオールスターMVPを史上最多タイ獲得したコービーへ敬意を称え、2020年以降のMVPの名称が「コービー・ブライアント・MVPアワード」ヘ変更になりました。
そして初代コービー・ブライアント・MVPアワードには、3ポイント8本含む30得点7リバウンド4アシストをマークした「カワイ・レナード」が選出されました。
レナードは試合後のインタビューで
「トータルの得点で競い合うという意味で、いいフォーマットだと思う。僕らがハードに戦えるようにしてくれた」
最終クォーターについては、
「最後はギアを上げて競争的に打ち込んだんだ。皆が勝利を望んでいた。受賞したことは多くの意味がある。コービーが僕にしてくれたことすべてに感謝をし、これは彼のためのトロフィーだ」
とコメントしています。
まとめ
オールスターゲームは各ポジション毎に枠が決まっているので、同じポジションで今季大活躍している選手がいると スター選手と言えど毎年選出される事は難しく、逆を言えば旬な選手のプレーを見れるので毎年飽きることなく見る事ができます。
NBAをあまり観る事が無い人にこそ、オールスターゲームを観てよりNBAを好きななってもらえれば嬉しく思います。
また2020年大会はコービーブライアント追悼ゲームとなり、生涯忘れられない大会となりました。
今後は毎年オールスターゲームの度にコービーの名前を耳にする事になるので、 今後何世代にも渡って彼の功績が受け継がれ、伝説になっていくのだと思います。
コメントを残す